地震が多い日本において、家具の安全対策は欠かせないものです。なかでも食器棚は、ガラスやグラスなどの割れやすいものを多く収納するため、しっかりとした地震対策が求められます。しかし防災を意識しすぎるあまり、部屋の雰囲気やインテリア性を損なってしまうのは避けたいところです。
そこで注目したいのが、扉のおしゃれな地震対策グッズや、オープンラック、飾り棚といった見せる収納と防災対策の両立です。
この記事では、扉なしのタイプにも対応した飛び出し防止の方法や、ニトリなどで手に入る便利な地震対策グッズも紹介しながら、パントリーやオープンラックなど、さまざまな収納形式に合わせた安全対策を解説します。
食器棚を安定させる方法から食器の転倒防止に効果的なアイテムの使い方まで、食器棚の地震対策としておすすめの方法を、見た目と実用性の両面から詳しく紹介します。インテリアの雰囲気を保ちながら、安全で快適な収納環境を整えるためのヒントが満載です。
- 食器棚の地震対策を施しながらおしゃれな見た目を保つ方法
- 扉付きや扉なし、オープンラックごとの安全対策の違い
- 飾り棚やパントリーに使える実用的かつデザイン性の高い防災グッズ
- 飛び出し防止や食器の転倒防止に役立つ収納アイデアとアイテム
食器棚の地震対策をおしゃれに実現

ストウデン・イメージ
- 扉の対策をおしゃれに
- 扉なしタイプの安全な使い方
- 飛び出し防止グッズはニトリで購入
- ガラス扉とグラス収納の注意点
- 飾り棚でも安心できる工夫
- オープンラックにおすすめの耐震法
扉の対策をおしゃれに

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扉付きの食器棚は、見た目の美しさを損なわずに耐震対策を施すことが可能です。耐震ラッチの取り付けがもっとも実用的であり、かつデザイン性にも優れている方法だと言えるでしょう。特にインテリアとの調和を重視する方にとっては、外観に干渉しにくい耐震グッズの選定が重要となります。
最近では、家具の雰囲気を壊さないカラーバリエーションを備えた耐震ラッチが多く販売されています。特に、ホワイト、ブラック、ブラウンなどのカラー展開があり、家具の色に合わせて選ぶことができます。
透明なタイプは限られていますが、目立たない設計の製品も存在し、棚の外観を損なうことなく設置することが可能です。また日常的な扉の開閉にも支障が出にくいため、利便性を維持したまま安心を得ることができます。
外から見える金具が目立たないように設計された製品を選べば、家具の見た目に自然に馴染みやすくなります。特に、ナチュラルテイストの木製家具や、透明感のあるガラス扉を取り入れたモダンなデザインの食器棚では、このような配慮が全体の美しさを保つポイントとなります。これらの工夫を取り入れることで、安全と美観の両立が可能になります。
扉なしタイプの安全な使い方

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扉がない食器棚は見た目に開放感があり、収納した食器をそのままディスプレイできる点で人気があります。一方で、地震の際には収納物が棚から飛び出してしまう危険性が高いため、十分な対策が求められます。特にガラス製品や陶器のように壊れやすいものを収納している場合は、地震時の揺れによって被害が広がる可能性もあります。
このようなリスクを軽減するためには、まず滑り止めマットや耐震ジェルシートなどの対策グッズを使って、食器や収納物が揺れで動かないようにすることが基本です。耐震グッズは透明なものを選べば見た目にも影響を与えにくく、ディスプレイの美しさを保ったまま使用できます。たとえば、グラスや陶器の下にシリコン製のマットを敷いておくだけでも、揺れに対する安定性が大幅に向上します。
オープンな棚には背板がないことも多いため、棚の奥からの落下を防ぐ工夫も必要です。市販の落下防止バーを後付けすることで、棚の奥からの落下を防ぐことができます。例えば、エレクターの三方クロスバーは、棚の補強とこぼれ止めとして使用できます。重心の高い食器は下段に配置するなど、収納位置を工夫することも有効です。こうした対策を施すことで、見せる収納の魅力を損なうことなく、安心して日常使いができるようになります。
飛び出し防止グッズはニトリで購入

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飛び出し防止対策としては、ニトリの地震対策グッズが手軽に導入できて非常に効果的です。リーズナブルな価格帯でありながら、使いやすく実用的な商品が数多く揃っているためです。特に、家具や収納の種類に応じたアイテムが用意されているため、初めて防災対策に取り組む方でも安心して利用できます。
代表的な製品には、滑り止めシートや突っ張り棒などがあります。耐震ラッチに関しては、公式オンラインストアでの単体販売は行っていないようですが、耐震ラッチが組み込まれた食器棚が存在します。
これらの製品を選ぶことで、地震対策をより効果的に行うことができます。扉の開放防止や棚の転倒防止、中身のズレ防止など、さまざまな状況に対応できる点が魅力です。また、いずれも設置が簡単で、DIYに不慣れな方でも短時間で取り付けることが可能です。
さらに、ニトリの製品はサイズやデザインのバリエーションが豊富で、選択肢が広がります。シンプルでインテリアになじみやすいホワイトやナチュラルカラーの製品が多いため、自宅の家具や部屋の雰囲気に合わせたコーディネートもしやすくなっています。美観を損なうことなく、防災機能を取り入れたいという方にとって、非常にバランスの良い選択肢です。
ガラス扉とグラス収納の注意点

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ガラス扉やグラス類の収納は、空間を明るく演出できる点で非常におしゃれですが、一方で破損のリスクが高いという欠点があります。このため、見た目の美しさを保ちつつ、安全面にも十分配慮した対策が欠かせません。
まず重要なのは、ガラス扉自体に衝撃を和らげる緩衝材を取り付けることです。扉が閉まる際の衝撃を吸収してくれるため、ガラスが割れるリスクを大きく軽減できます。市販されている透明な緩衝シールやゴムパッドなどを扉の内側に貼ることで、目立たずに安全性を確保することが可能です。
ガラスの飛散防止対策として、専用の飛散防止フィルムを貼ることも有効です。例えば、ニトムズのガラス飛散防止シートは、幅32cm×長さ1.8mのサイズで透明なポリエステルフィルム製です。UV99%カット機能もあり、地震や台風などによるガラスの飛散を防止し、Amazonなどで購入可能です。
グラスの下に滑り止めマットを敷く方法も非常に効果的です。特に、透明なシリコン製のマットを使えば、見た目を損なうことなく揺れに対する安定感を得ることができます。滑り止めがあることで、棚からの滑落を大きく防ぐことができ、グラス同士がぶつかって破損するのを避けられます。
収納する位置も大切なポイントです。重心が高い位置にあるほど揺れの影響を受けやすいため、グラス類や割れ物はできるだけ棚の下段に収納しましょう。特に背の高いグラスやワイングラスなどは、振動による転倒の危険があるため、重心を下げることでより安全に保管できます。
このような工夫を取り入れることで、ガラス扉の食器棚でも安心して使用することができ、インテリアの美しさと防災対策を両立させることが可能になります。
(参考:内閣府「できることから始めよう!防災対策」)
飾り棚でも安心できる工夫

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飾り棚は装飾性が高く、インテリアのアクセントとして人気のあるアイテムです。しかし、地震などの揺れには非常に弱く、不安定になりやすいというデメリットがあります。
特に軽量で背の高い棚や、壁に固定していないタイプの飾り棚は、揺れによって簡単に倒れてしまう可能性があります。そのため、見た目の美しさを損なわないようにしながら、安全性を確保するための対策が重要です。
このような場合には、前述の通り耐震ジェルや透明な滑り止めシートの使用が非常に効果的です。これらは設置も簡単で、飾り棚の下部や置物の底に目立たない形で取り付けることができます。例えば、花瓶や小型の置物の底面に透明のジェルパッドを貼るだけで、棚の上でも安定感が増し、ちょっとした振動や揺れでは倒れにくくなります。
また、見せる収納を意識している飾り棚では、対策グッズの見た目にも気を配る必要があります。最近では、インテリアに溶け込むデザインの耐震アイテムも増えており、実用性と美観の両立が可能です。たとえば、クリア素材で装飾品の色味を邪魔しないジェルや、シンプルなデザインの滑り止めマットなどが利用されています。
オープンラックにおすすめの耐震法

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オープンラックは、部屋に広がりを感じさせるデザイン性の高い収納家具として人気があります。食器や雑貨を見せながら収納できる点が大きな魅力ですが、その構造上、耐震性には注意が必要です。特に扉がないことで中身が外に飛び出しやすく、また、固定されていないと本体自体が倒れる危険性もあるため、安全面での対策が不可欠です。
このため、家具自体をしっかりと壁に固定することが基本になります。L字金具を使って棚と壁を強固に連結したり、転倒防止ベルトを背面に取り付けることで、地震などの揺れにも耐えられる構造にすることができます。特に、背が高く重心が上にあるオープンラックは、何もしないままでは倒壊しやすく、大きな事故につながるおそれがあります。
また、オープンラックの中に収納するアイテムにも工夫が必要です。重い物は下段に置く、滑りやすい物には滑り止めシートを使うといった基本的な対策を徹底することで、地震時のリスクを大きく軽減することが可能です。
食器棚の地震対策、おしゃれに安定させる方法

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- 食器棚を安定させるための基本
- 地震対策としておすすめの方法
- パントリー収納に使える耐震対策
- 食器の転倒防止に有効なアイデア
食器棚を安定させるための基本

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食器棚の安定化には、突っ張り棒や滑り止めシートの活用が基本となります。これらのアイテムを適切に使うことで、家具の転倒を未然に防ぎながら、部屋のインテリアにも自然に溶け込ませることが可能です。特に、日本の住宅事情では天井とのスペースが限られていることが多いため、突っ張り棒は非常に有効なアイテムです。
突っ張り棒は家具と天井の間にしっかりと設置するだけで、揺れによる大きな衝撃にも耐えることができ、家具全体が倒れるのを防ぐ効果があります。地震発生時に家具が倒れると中の食器や収納物が飛び出すだけでなく、避難経路を塞ぐ危険もあるため、突っ張り棒による固定は非常に重要です。見た目を損なわないよう、家具の色合いやデザインに合ったカラーや形状の突っ張り棒を選ぶことで、インテリアとしての調和も保てます。
突っ張り棒だけでなく、棚の脚部や底面に滑り止めシートを併用することで、より高い安定性を実現できます。滑り止めシートは透明タイプや薄型の製品を選べば、見た目をほとんど変えずに使用できるため、美観を損ねる心配もありません。このように、複数のアイテムを組み合わせて使うことで、見た目と安全性の両立が可能になります。
食器棚の地震対策🫨 突っ張り棒的な物も考えたけど、もう少し目立たない物にしたいと思い固定することに。ネジを入れたが柱が無い…柱は離れた所にあった。しかも、左右対称じゃない🤦♂️市販品では対応できない…。いろいろやった結果こうなりました。下から見るとあまり目立たないのでオッケーかな😅 pic.twitter.com/HgTh5YG7hk
— t (@5Voin5jI9L5amzb) April 28, 2025
地震対策としておすすめの方法

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総合的な地震対策を講じるには、家具の固定・中身の固定・扉の固定という三つの柱が非常に重要です。これらをバランスよく組み合わせることで、より高い安全性を実現できます。
家具の固定
- L字金具を使用して壁にしっかりと固定する方法が一般的です。
- 突っ張り棒や転倒防止ベルトといった補助的なアイテムも併用することで、より頑丈な固定が可能になります。
中身の固定
- 棚に敷く耐震マットや滑り止めシートを使用することで、地震の揺れによって皿やカップなどの食器が滑って飛び出すのを防ぎます。
- 特にガラス製品や陶器など壊れやすいものに効果的です。
扉の固定
- 耐震ラッチを取り付けることで、地震時に扉が不意に開き、中の物が飛び出すのを防げます。
- 見た目に配慮されたラッチも多く、インテリア性を損なうことなく、安全性を確保できます。
これらの対策をすべて講じることで、単独での対策よりも相乗的に効果が高まり、万が一の地震時でも被害を最小限に抑えることができるようになります。
パントリー収納に使える耐震対策

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パントリーの収納スペースも、他の収納エリアと同様に地震対策をしっかりと講じる必要があります。とくに瓶類や缶詰、調味料のボトルなど、重量のあるアイテムを多数保管している場合は、棚の安定性と中身の固定の両方が重要になります。重いものはできる限り下段に収納し、重心を低く保つことで、揺れによる転倒や落下のリスクを減らせます。
繰り返しになりますが、棚板の上に耐震マットや滑り止めシートを敷いておくことで、容器や瓶が滑りにくくなり、急な揺れに対しても安心です。パントリー内の棚そのものを壁にしっかりと固定することも忘れてはなりません。L字金具や専用の固定具を使って棚を壁に密着させれば、揺れによる転倒のリスクを大きく軽減できます。
またパントリー収納には、おしゃれな収納ボックスやラベル付きのケースを活用するのもおすすめです。中身が見えづらくなることで空間全体が整って見えるだけでなく、収納物同士がぶつかるのを防ぐ効果もあります。このように、見た目と機能性を両立させた耐震対策を取り入れることで、日常使いの快適さを保ちながら安心な収納空間を実現できます。
食器の転倒防止に有効なアイデア

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食器の転倒防止には、滑り止めマットやディバイダー(仕切りラックやスタンドなど)などの補助アイテムを上手に活用することがとても効果的です。これらのアイテムを使うことで、棚の上で食器が滑ったり、揺れにより位置がずれて転倒するのを防ぐことができます。地震が頻発する地域では、ちょっとした衝撃でも食器が倒れて破損してしまう可能性があるため、対策を講じておくことが大切です。
皿やカップを重ねて収納するのではなく、縦に立てて保管する方法が推奨されます。この方法は安定性が高く、取り出しやすさも向上するため、日常使いの面でも便利です。専用のスタンドやディバイダーを使えば、食器同士がぶつかるのを防ぎ、より安全に収納できます。たとえば、立てて収納できる仕切りラックは、キッチン下の引き出しや棚内でも活躍します。
またシリコン製の間仕切りや滑り止めグッズは、見た目もすっきりしているため、インテリアを損なうことなく使える点もメリットです。デザイン性の高いものも多く、カラーバリエーションや素材感も豊富なので、収納スペースの雰囲気に合わせて選ぶ楽しみもあります。
このように、普段から収納方法を工夫しておくことで、万が一の揺れにも安心して対応できる環境が整います。ちょっとした備えが、毎日の安心と快適な暮らしを支えてくれるでしょう。
おしゃれに実現する食器棚の地震対策まとめ
最後に記事のポイントをまとめます。
- 扉付きの食器棚には耐震ラッチの設置が効果的
- 家具に馴染むカラー展開のラッチが選べる
- 扉なし棚には滑り止めマットや耐震ジェルが有効
- ガラス扉には緩衝材と飛散防止フィルムの併用が望ましい
- ニトリの地震対策グッズは価格と実用性のバランスが良い
- 飾り棚には透明な耐震グッズで美観を損ねずに対策可能
- オープンラックはL字金具とベルトでの固定が基本
- 棚の奥からの落下には三方クロスバーが有効
- 食器棚上部には突っ張り棒で転倒を防ぐ
- 棚の底には滑り止めシートを併用し安定性を向上
- 食器は縦に立てて収納することで安定しやすい
- ディバイダーや仕切りラックで安全に整理できる
- 重いものは棚の下段に配置して重心を低く保つ
- パントリー収納にも滑り止めシートと固定具を活用する
- おしゃれな収納ボックスで見た目と機能を両立できる