食器棚にゴミ箱を内蔵できる収納は、見た目がすっきりしておしゃれなキッチンを目指す人に人気のアイテムです。特にニトリなどでは、スリムで機能的なゴミ箱収納付き食器棚が展開されており、省スペースを重視した家庭での需要が高まっています。しかし実際に使ってみると、カップボードのゴミ箱が使いにくいと感じたり、そもそもカップボードにゴミ箱スペースはいらないと考える人も少なくありません。
例えばカップボードのリクシル製品や綾野製作所のダストボックスワゴンのような高機能モデルであっても、家庭のライフスタイルによっては不便を感じるケースがあります。特にキッチンボードに設けられたゴミ箱スペースが固定されていると、分別や導線に支障が出ることもあるのです。
キッチンのゴミ箱はどこに置くべきかという問題も重要です。シンク下にゴミ箱を置くと湿気によるデメリットがあり、衛生面にも注意が必要になります。さらに、ゴミ箱を置いてはいけない場所として、コンロ横や直射日光の当たる窓際なども見逃せません。
もしキッチンにゴミ箱置き場がない時や、外にゴミ箱を置くことを検討しているなら、そのデメリットにも目を向ける必要があります。本記事では、こうした問題点を整理しながら、限られた空間を有効活用するための現実的なアイデアもご紹介します。
- 食器棚に内蔵されたゴミ箱が使いにくい理由
- スリムなゴミ箱収納の実用性と限界
- キッチンにおけるゴミ箱の最適な配置方法
- メーカーごとの収納設計による注意点や工夫
食器棚のゴミ箱収納付きにデメリットはある?

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- カップボードのゴミ箱が使いにくい理由
- スリムなゴミ箱付き食器棚の落とし穴
- 綾野製作所のダストボックスワゴン
- リクシルのカップボード使用時の不満点
- キッチンのゴミ箱はどこに置くべきか?
- ゴミ箱を置いてはいけない場所とは
カップボードのゴミ箱が使いにくい理由

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カップボードに内蔵されたゴミ箱は使いにくいと感じる人が多くいます。その構造上、ゴミ箱のスペースや容量に大きな制約があるからです。限られたスペースに収まるように設計されているため、実際に使用してみると、想定していたよりも多くのゴミを処理できないことに気づく方が少なくありません。
例えば生ゴミ、プラスチックごみ、缶・瓶といった複数のごみを分別する必要がある家庭では、内蔵されたゴミ箱が小さすぎて、一度に捨てられる量が非常に限られてしまいます。その結果、すぐにいっぱいになってしまい、毎日のゴミ出し回数が増えるという手間が発生します。また、分別のために他の場所にもゴミ箱を設置する必要が出てくることもあります。
せっかく「キッチンをスッキリ見せたい」という目的で選んだカップボードが、逆にゴミ箱の置き場所を増やす原因になってしまい、収納の効率が落ちるばかりか、動線も悪くなる可能性があります。見た目を優先するあまり、実用性が犠牲になる典型例といえるでしょう。
スリムなゴミ箱付き食器棚の落とし穴

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スリムタイプの食器棚は、見た目がおしゃれであり、限られたスペースにも設置しやすいという大きなメリットがあります。特に一人暮らしや夫婦世帯など、比較的キッチンが狭い家庭では重宝されるアイテムです。キッチン全体の印象もスタイリッシュになり、統一感を出しやすい点も魅力の一つです。
しかし実際に使ってみると、ゴミ箱の出し入れがしにくいと感じるケースがあります。スリムな構造ゆえにゴミ箱の開口部が狭く、調理中にサッとゴミを捨てる動作がスムーズに行えないことがあります。また、ゴミ箱自体の容量が非常に限られているため、すぐにいっぱいになってしまい、頻繁なゴミ捨てが必要になります。
このような不便さは、特に家族の人数が多いご家庭では顕著になります。人数が増えるほど、出るゴミの量も当然多くなり、スリムな食器棚内のゴミ箱だけでは到底対応できなくなります。別途ゴミ箱を外に置く必要が出てきてしまい、省スペース化という本来の目的が失われてしまうのです。
ゴミ箱の取り出しやゴミ袋の交換が奥まった位置にある場合、腰を屈めたり本体を引き出す手間が増え、日常的な動作にストレスを感じる可能性もあります。おしゃれさやコンパクトさだけで判断するのではなく、実際の使用シーンや家庭のライフスタイルに合っているかを慎重に見極める必要があるでしょう。
綾野製作所のダストボックスワゴン

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綾野製作所のダストボックスワゴンは、高品質でスタイリッシュなデザインが特徴の製品で、キッチン収納を重視するユーザーの間で支持を集めています。シンプルで洗練された見た目は、さまざまなキッチンのインテリアと調和しやすく、生活感を抑えたい方にとっては特に魅力的です。引き出し式の構造によってゴミ箱を目立たずに収納できる点も、多くのユーザーに好まれている要素の一つです。
耐久性の高い素材が使われており、長期にわたって使用しても劣化しにくい作りとなっています。このような点から、日常使いのストレスを軽減し、安定した品質を求める方にとって安心できる選択肢といえるでしょう。
ただしすべての家庭にとって完璧にフィットするわけではありません。たとえば、製品の一部モデルでは床にレールが設けられている構造になっており、このレール部分やその周囲にホコリやゴミが溜まりやすいという声があります。そのため、定期的な掃除やメンテナンスが必要となり、忙しい日常の中でそれを手間に感じる方もいるかもしれません。
また、ゴミ袋の交換に関しても注意が必要です。ワゴンの奥行きが深めに設計されているモデルでは、ゴミ袋を取り替えるたびに本体を大きく引き出す必要があり、狭いキッチンではこの動作が煩雑に感じられることがあります。毎日使うものだからこそ、こうした小さな使いにくさが積み重なって、次第に不満につながることも考えられます。モデルによって仕様は異なるため、購入前に実際の動作を確認しておくと安心です。
このように、綾野製作所のダストボックスワゴンは優れた製品ではあるものの、自宅のキッチンスペースや使用スタイルに本当に合っているかを検討したうえで選ぶことが重要です。
リクシルのカップボード使用時の不満点

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リクシルのカップボードは、スタイリッシュなデザインと高い機能性を兼ね備えた製品として、公式サイトやユーザーレビューなどでも高く評価されています。特に収納力の豊富さや耐久性のある素材が使われている点は、長期的に安心して使用できる魅力の一つです。カラーバリエーションやレイアウトの選択肢が多く用意されており、キッチン全体の雰囲気と調和しやすい点も好評です。
しかし一部のシリーズではゴミ箱の設置スペースがあらかじめ決められている仕様となっており、その場合、柔軟性に課題が残ることもあります。設計時には便利と感じても、ライフスタイルが変化するにつれて、使いづらさを感じるケースが出てきます。例えば家族構成が変わったり、自治体のゴミ分別ルールが改正されたりすると、今までのゴミ箱配置が合わなくなり、不便に感じてしまうことがあるのです。
ゴミの分別数が増えた場合、固定されたスペースでは収まりきらず、別途ゴミ箱を設ける必要が出てくるため、キッチンの導線が悪くなるおそれもあります。また、特定のレイアウトでは、引き出しタイプの収納とゴミ箱スペースが干渉してしまい、調理中の動線を遮ってしまうことも考えられます。このように、最初の設計時には気づきにくい不便さが、後々の暮らしに影響することがあるため、自宅の使い方に本当に合っているかどうかをしっかり見極めて導入する必要があります。
キッチンのゴミ箱はどこに置くべきか?

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キッチンのゴミ箱は「作業動線」を重視して配置することが非常に重要です。調理や片付けをスムーズに進めるためには、使いたいタイミングですぐ手が届く場所にゴミ箱を設置することが理想的です。例えばシンクや作業台のすぐそばにゴミ箱を置くことで、生ゴミや食品パッケージなどをその場で処理でき、無駄な移動が減り、調理のリズムを崩すことなく作業を続けることができます。
また調理中だけでなく、片付けや食器洗いの際にも、動線上にゴミ箱があることで作業効率は格段に向上します。特に忙しい朝や夕方など、時間に追われる場面では、小さな動作の省略が大きな差を生みます。
収納性を重視しすぎてゴミ箱をカウンター下やキャビネットの中など、目につかない場所に設置してしまうと、使うたびに扉を開け閉めする必要があり、その都度手間がかかります。このような動作は一度だけなら気にならなくても、毎日繰り返すうちに少しずつストレスが溜まっていくものです。
見た目の美しさや空間の一体感を保ちつつも、使いやすさとのバランスを取ることが大切です。状況に応じて、蓋付きで見た目を損なわないデザインのゴミ箱や、センサー付きで開閉が楽なモデルを選ぶなどの工夫をすることで、利便性と美観の両立が図れます。
ゴミ箱を置いてはいけない場所とは

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ゴミ箱を設置してはいけない場所の一つが、コンロのすぐ近くです。これは調理中に油が跳ねたり火が近づいたりすることで、ゴミ箱の内容物が発火するリスクが高まるためです。特に紙類やプラスチックなど可燃性のゴミを含む場合には、非常に危険です。火災のリスクだけでなく、熱によってゴミ箱が変形したり、溶けたりすることもあります。(参考:東京消防庁「キッチンまわりの豆知識」)
また、直射日光が当たる窓際もゴミ箱の設置には不向きです。夏場には室内温度が高くなりやすく、直射日光が当たることで内部温度がさらに上昇します。これにより、生ゴミなどが急速に腐敗し、悪臭が強くなるほか、害虫が寄ってくる原因にもなります。さらに、菌の繁殖が活発になりやすく、衛生面での問題が生じるリスクが非常に高くなります。
これらの場所にゴミ箱を置くことで、視覚的にもキッチンが雑然と見えることがあり、生活感が強く出てしまうというデメリットもあります。したがって、安全性・衛生面・見た目の点からも、ゴミ箱の設置場所は慎重に選ぶ必要があります。
食器棚、ゴミ箱収納付きのデメリット解消法

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- キッチンボードのゴミ箱スペースをどうする?
- シンク下にゴミ箱を置くデメリット
- ゴミ箱置き場がないキッチンの工夫
- 外にゴミ箱を置くデメリットとは
- ニトリのおしゃれ収納を使った実例
キッチンボードのゴミ箱スペースをどうする?

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ゴミ箱スペースに悩む場合は、取り外し可能なタイプや後付けできるアイテムの活用が効果的です。固定された収納だけでは対応できない家庭も多く、柔軟な選択肢が求められる場面が増えています。ライフスタイルの変化やキッチンの模様替えなどに対応するには、移動や設置が簡単なゴミ箱の導入が現実的な解決策となります。
可動式のワゴン型ゴミ箱を使えば、必要なときにだけ取り出して使用し、不要なときには見えない場所に戻すことができます。これにより、日常の使い勝手を損なうことなく、キッチンの美観や動線を保つことが可能です。また、使う場所を状況に応じて変更できるため、調理中と片付け中で異なる場所に置きたい場合にも柔軟に対応できます。
こうしたアイテムを取り入れることで、収納力の確保と利便性の両立が可能になり、限られたスペースの中でも快適なキッチン環境を実現できます。
シンク下にゴミ箱を置くデメリット

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シンク下はゴミ箱を設置する定番のスペースです。多くの家庭で、この場所は「隠す収納」として有効に使われており、キッチンの見た目をすっきり保つために重宝されています。生活感を抑えたい方や、限られたスペースを有効活用したい場合には魅力的な選択肢です。
しかし実際に使ってみると、さまざまな不便さが浮き彫りになります。最も代表的な問題点の一つは、湿気がこもりやすいという点です。シンク周辺は水回りであるため、湿度が高くなりがちです。この湿気がゴミ箱内にこもると、カビや雑菌の繁殖につながりやすくなり、悪臭や衛生面での懸念が生じます。
さらに、シンク下には給排水パイプが通っているため、その構造上、収納スペースが限られます。大きなゴミ箱を置く余裕がなかったり、ゴミの分別数が増えると複数のゴミ箱を配置できなかったりといった制約が出てきます。無理に設置してしまうと扉の開閉がしづらくなったり、ゴミの出し入れがしにくくなることもあります。
ゴミ箱の取り出し時に腰をかがめたり、奥まったスペースに手を入れる必要があったりと、毎日の作業に小さなストレスが積み重なっていく可能性もあります。このようなことから、見た目や省スペース性を優先するだけでなく、使い勝手やメンテナンス性も考慮したうえで設置を検討することが大切です。
ゴミ箱置き場がないキッチンの工夫

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置き場に困ったときは、壁面やデッドスペースを上手に活用するのが非常に効果的です。限られたスペースの中で快適な動線と収納を確保するには、目に付きにくい場所や空いている空間をうまく使う工夫が求められます。
冷蔵庫横のすき間にスリムなゴミ箱を設置することで、普段は使われにくいスペースを有効活用できます。また、吊り戸棚の下部にフックを取り付けて吊り下げ式のゴミ箱を設置する方法もあります。これにより、床面を広く使えるだけでなく、ゴミ捨ても立ったままできるため、動作がスムーズになります。
さらに、マグネット式のゴミ袋ホルダーや、引き出しの内側に取り付けられる折りたたみ式ゴミ箱などの便利グッズを取り入れることで、設置場所の自由度が増し、自分のライフスタイルに合わせたカスタマイズが可能になります。
こうした工夫を重ねることで、狭いキッチンでも圧迫感を与えず、すっきりとした印象を保つことができます。限られた空間の中でも、アイデア次第で機能性と美観を両立させることができるのです。
外にゴミ箱を置くデメリットとは

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屋外にゴミ箱を設置することで、室内の臭いや生活感を軽減できるというメリットがあります。特に、調理時に発生する生ゴミの臭いを室内に残したくない場合や、スペースに限りがあるキッチンでは有効な手段とされています。また、複数のゴミ箱を必要とする分別の多い地域においても、屋外設置は室内スペースを節約する方法として注目されています。
しかしその一方で、いくつかの重要なデメリットが存在します。まず、屋外に設置するゴミ箱は雨風に直接さらされるため、蓋付きであっても中が濡れてしまったり、強風で倒れたりするリスクがあります。加えて、野良猫やカラス、さらには虫などの動物に荒らされる恐れもあり、衛生面でも注意が必要です。地域によっては、ゴミ出しのルールや周囲への配慮も必要になる場合があります。
ゴミを捨てるたびに毎回屋外に出なければならないという手間も見逃せません。特に冬場の寒い日や夜間、雨の日などは、屋外に出るのが面倒に感じる人が多く、毎日の行動としては負担が大きくなりがちです。また、防犯の観点からも、夜間に屋外へ出ることに不安を感じる方もいるでしょう。
こうしたリスクや不便さを考慮すると、屋外設置は一見合理的に見えても、実際の生活スタイルや住環境によっては逆に負担が増えるケースもあります。そのため、設置の際には利便性と安全性、衛生面などを総合的に判断し、自宅にとって最も適した方法を選ぶことが大切です。
ニトリのおしゃれ収納を使った実例

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ニトリでは、インテリアに自然に溶け込むようなデザインのゴミ箱付き収納がいくつか展開されています。例えば木目調のキッチンワゴンにゴミ箱を組み込んだタイプは、公式サイトやレビューでも注目されている製品の一つで、キッチン全体の雰囲気を損なわず、美観と利便性を両立してくれる点が魅力です。シンプルでナチュラルな見た目のため、さまざまなテイストのインテリアにも合わせやすく、生活感を隠したい方にも好評です。
これらの製品にはキャスター付きのものもあり、掃除の際や模様替えのときにも移動しやすいというメリットがあります。モデルによっては、分別用に複数のゴミ箱を内蔵したタイプもあり、限られたスペースでも効率的に使える工夫が施されています。そのため、コンパクトながらも必要な機能を備えた収納を求めるユーザーにとっては、非常に有用な選択肢となります。
全体的にスリムで省スペース設計になっているため、ゴミ箱の容量はどうしても制限されがちです。たとえば、料理を頻繁にする家庭や、大人数の家族がいる場合は、すぐにゴミがいっぱいになってしまい、こまめなゴミ出しが必要になる可能性があります。また、ゴミ袋のサイズが限られる設計のものもあり、交換の際に手間取ることもあります。
デザインや見た目だけでなく、実際の使用頻度や家庭のライフスタイルに合わせて、必要な容量や使い勝手をしっかり確認したうえで選ぶことが大切です。購入前には、設置場所の広さや導線も含めてシミュレーションしておくと、後悔のない選択ができるでしょう。
ニトリ新作、ゴミ箱一体型の食器棚良すぎる……(しかもお洒落に隠せるやつ) pic.twitter.com/VvbL7Sagbi
— 白 (@012_shiro) January 20, 2025
ゴミ箱収納付きの食器棚、デメリットのまとめ
最後に記事のポイントをまとめます。
- 内蔵ゴミ箱は容量が小さく分別しにくい
- 頻繁にゴミ出しが必要になり手間が増える
- ゴミ箱を追加設置する必要が出て本末転倒
- スリムタイプは開口部が狭く作業しづらい
- 家族が多いと容量不足で実用性に欠ける
- 奥まった設置位置は取り出しや交換が面倒
- 綾野製作所製でも掃除や交換に難ありのモデルがある
- レール式構造はゴミやホコリが溜まりやすい
- リクシルの一部モデルはレイアウト変更に弱い
- ゴミの分別ルール変更に柔軟に対応できない
- 動線と収納の干渉で調理作業の効率が落ちる
- シンク下の湿気は衛生面でのリスクとなる
- デッドスペース活用には工夫が必要となる
- 屋外設置は動物や天候リスクに注意が必要
- デザイン性を重視しすぎると実用性が損なわれる