食器棚は食器を収納するための家具という印象が強いかもしれませんが、実は食器以外の収納にも使える優秀なアイテムです。特に本の整理がしにくい部屋では、食器棚を本棚として使うことで、省スペースかつおしゃれに収納を叶えることができます。また、反対に本棚を食器棚として活用する例もあり、家具の用途にとらわれない柔軟な発想が求められる時代です。
使わなくなった食器棚の活用法を探している方や、たまにしか使わない食器の収納場所に困っている方にとっても、こうしたアイデアは非常に参考になるでしょう。とくに、狭いキッチンで食器棚が置けない、そもそも食器棚の置き場所がないといった住環境の制約がある場合には、食器棚の再利用が大きな助けとなります。
扉を外して見せる収納に変えたり、収納にプラスチックケースを組み合わせたりすることで、使い勝手が大きく向上します。さらに、上下を分割したり引き戸を外したりといった食器棚のリメイクによって、新しい家具として再生させることも可能です。
この記事では、カップボードの再利用事例も含め、食器棚を食器以外の収納に活かす方法や、空間を有効活用できる実践的なヒントを多数ご紹介していきます。
- 食器棚を食器以外の収納に活用する具体的な方法がわかる
- 食器棚を本棚として使う際のメリットと工夫が理解できる
- 狭いスペースでも食器棚を置かずに収納する代替策がわかる
- 使わなくなった食器棚を再利用するリメイクアイデアが得られる
食器棚に食器以外を収納する。本棚として使う活用法

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- 使わなくなった食器棚の活用法
- たまにしか使わない食器の収納はどうする
- 狭いキッチンに食器棚が置けないときは
- 食器棚の扉を外して使うテクニック
- 食器の収納はプラスチックケースでもできる
使わなくなった食器棚の活用法

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使わなくなった食器棚をそのまま放置するのは、なんだかもったいないことですよね。実際私は食器棚にはまだまだ多くの活用方法があると考えています。食器棚は収納力に優れ、棚の数や奥行き、扉の有無などの構造的な特徴を上手に活かせば、実に多用途な収納家具として生まれ変わる可能性を秘めているからです。
例えば雑貨の収納棚として使うのは王道の活用法のひとつです。お気に入りの写真立てや小さな観葉植物、キャンドルホルダーなどを並べれば、おしゃれな飾り棚としてインテリアの一部にもなります。また、日用品や文房具、小物類をしまっておく収納棚としても役立ち、特に引き出しや棚板が多いタイプであれば、用途別に分けて整理することができ、家の中の“ごちゃつき”を減らすことにもつながります。
子どもがいる家庭では、おもちゃや絵本を収納する棚として再利用するのもおすすめです。子どもが自分で片付けられるように、高さや配置を工夫すれば、整理整頓の習慣を自然に身につけるきっかけにもなります。扉付きの食器棚であれば、中身を隠してスッキリと見せることができるのもポイントです。
さらに玄関に置いて鍵やマスク、靴ベラ、郵便物などをまとめる“ちょい置きスペース”としても便利です。扉や引き出しのあるタイプなら、生活感をうまく隠しながら整った印象を演出できます。来客時にもスッキリ見せることができるため、玄関周りの印象を良くしたい方にはぴったりの使い道です。
このように不要になった食器棚でも、少しの工夫とアイデア次第で実用性とインテリア性を兼ね備えた家具として再生させることができます。収納家具としてのポテンシャルは非常に高く、暮らしのあらゆる場面にフィットさせることができる点が、食器棚再利用の大きな魅力です。
たまにしか使わない食器の収納はどうする

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たまにしか使わない食器は、日常使いの収納スペースとは分けて別の場所に保管することを強くおすすめします。理由は、普段あまり使わない食器が多いと、日常的に使うアイテムの出し入れがしにくくなり、キッチン全体の作業効率が下がってしまうからです。
冠婚葬祭やお正月などの特別な場面でしか使わないフォーマルな食器や、大皿などの大型の器は、普段使うことがほとんどないため、アクセスの悪い場所に収納するのが理想です。食器棚の最上段や、あまり開けることのない納戸や押し入れの中、またはキッチンとは別の部屋にある収納棚などが適しています。
さらに収納時にはラベルを付けたり、仕切りを使ったりして中身が分かるようにしておくと、必要なときにすぐ取り出せて便利です。また、緩衝材などで包んで保護しておくことで、長期間保管しても傷がつきにくくなります。
使用頻度に応じて食器を分類し、適切な場所に収納することで、日々の使い勝手を損なわず、キッチン全体のスペースを効率よく活用できます。
狭いキッチンに食器棚が置けないときは

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いくら工夫しても、そもそも食器棚を置くスペースがないというケースは少なくありません。特に一人暮らしや狭小住宅、築年数の古い物件などでは、キッチンの構造上、十分な床面積が確保できないことがあります。そのような場合には、食器棚の代替手段として壁面収納やオープンラックを取り入れる方法がとても有効です。
突っ張り棚を使ってキッチンの空いた壁を活用することで、調理器具や食器、調味料類などをコンパクトに収納することができます。突っ張り棚は高さの調整ができるため、自分の使いやすい位置に合わせることができ、利便性が高いのが特徴です。
また、お気に入りのマグカップやお皿をディスプレイすれば、カフェ風のキッチンを演出することもできます。さらに、ワゴン型の移動式ラックを利用すれば、必要なときだけ引き出して使うことができ、限られたスペースを無駄なく活用することが可能です。
食器棚が置けない状況でも、アイデアと工夫によって、キッチンを機能的かつおしゃれに変えることができます。
食器棚の扉を外して使うテクニック

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扉が使いづらいと感じた場合は、思い切って取り外してみるのも有効な方法のひとつです。理由としては、扉を開け閉めする手間が省けるだけでなく、棚の中身が一目で見えるようになることで、収納物の把握がしやすくなり、日常の使い勝手が大きく向上するためです。
例えば扉を取り外してオープンラック風にアレンジすることで、雑貨や食器を「見せる収納」としてディスプレイできます。特にカラフルな器やお気に入りのコレクションを飾れば、キッチンやリビングがおしゃれな空間に生まれ変わります。
また、開放型にすることで物の出し入れがスムーズになり、料理や片付けの動線が効率的になります。忙しい日常の中で、少しでも時短できることは大きなメリットです。
ただし扉を外すことでホコリが付きやすくなるというデメリットもあるため、工夫が必要です。こまめに掃除する習慣をつけたり、頻繁に使用するアイテムや見た目にこだわりたい物を中心に配置するのが効果的です。あまり使用しない物は、ボックスや布などでカバーしておくと、清潔さと美しさの両立が図れます。
扉を外すというシンプルな工夫だけで、機能性とインテリア性を兼ね備えた収納スペースを実現することができます。限られたスペースを最大限に活かすための実践的な手段として、ぜひ取り入れてみてください。
食器の収納はプラスチックケースでもできる

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食器の収納にはプラスチックケースも非常に便利です。主な理由としては、軽量で持ち運びがしやすく、収納スペースに合わせて柔軟に配置できる点が挙げられます。また、仕切りが設けられているタイプも多く、食器を種類ごとに分けて整理するのに適しています。
引き出し式のケースを使えば、お皿、茶碗、グラスなどを用途別に分類しておくことが可能です。そのため使いたいときにすぐに取り出せて、調理や配膳の効率が格段にアップします。ケースごとにラベルを付ければ、中身がひと目で分かりやすくなり、迷わず使えるようになるというメリットもあります。
プラスチックケースは積み重ねて使える設計のものが多く、縦方向の空間を有効に使うことができます。キャスター付きのケースを選べば、掃除の際や配置換えのときにも移動が簡単です。
防湿・防水タイプのプラスチックケースであれば、湿気がこもりやすいキッチン環境でも安心して使用できます。このようにプラスチックケースを上手に活用することで、限られたスペースを効率良く使いながら、すっきりとした収納を実現できます。
食器棚は食器以外も収納できる?本棚として使うアイデア

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- 食器棚を本棚として使うアイデア
- 食器棚と本棚って違いはあるの?
- 本棚を食器棚として逆利用も
- 食器棚のリメイク。上下分割や引き戸を外して使う方法
- カップボードの再利用、実例紹介
食器棚を本棚として使うアイデア

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食器棚を本棚として使うのはとても理にかなった方法です。棚の奥行きや高さが本の収納に適しているだけでなく、デザインや素材によっては家具としての存在感を高めることもできるからです。
例えば、扉付きの食器棚なら、本にホコリが付きにくくなるメリットがあり、長期的に本の状態を保つことが可能です。特にガラス扉の場合、中身が見えることでインテリア性が高まり、お気に入りの書籍を見せる収納として楽しむことができます。
また内部の棚板を調整できるタイプであれば、本の高さに合わせて柔軟に配置でき、写真集や雑誌、文庫本などさまざまなサイズに対応できます。背表紙の色や配置を工夫すれば、部屋全体の雰囲気にも統一感が出て、おしゃれな空間を演出できます。
こうしてリビングや書斎の本棚として再利用することで、使われなくなった食器棚に新たな命を吹き込み、空間に実用性と装飾性を両立させた価値を生み出せるのです。
そもそもは本棚として作られたそうですが、食器棚にして並べたフレディのセンス🥹この食器見つからない😭
棚のドアはガラスでなく、メッシュ?
脚はほんとに猫脚🥰
これもアメリカダメなやつ🙅♀️ pic.twitter.com/otk8Ac5Txp— トコ(toko) (@Freddielovelife) September 3, 2023
食器棚と本棚って違いはあるの?

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食器棚と本棚の違いについて疑問に思う人もいるかもしれません。もちろんケースバイケースですが、実は見た目や基本構造においては大きな違いはないことが多いです。どちらも棚があり、ものを分類して収納できる機能を持っているため、用途を入れ替えても違和感なく使用できるケースが多く見られます。
ただし違いが出てくるとすれば、耐荷重の設計や棚の高さ調整の自由度といった細かい仕様面です。食器棚は比較的軽いものを収納する前提で作られているため、分厚い辞書や大型の図鑑など、重たい本を大量に収納すると棚板がたわんでしまう可能性があります。
このような場合でも、工夫次第で問題を解決できます。重たい本を置く棚には、補強材をかませる、金属製のL字金具を使う、あるいは棚板の素材を厚くて丈夫なものに交換するなどの対策が有効です。また、棚板の高さが固定されている場合でも、DIYで追加のダボ穴を開けたり、調整金具を使うことで本のサイズに応じた収納が可能になります。
一手間を加えることで、食器棚を安全かつ快適に本棚として再利用することができます。ちょっとした工夫で家具の用途が広がるのは、非常に魅力的なポイントです。
本棚を食器棚として逆利用も

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逆に言えば本棚を食器棚として使うという選択肢も十分に考えられます。一般的な本棚は食器棚と似たようなサイズ感を持っているため、奥行きや高さが食器の収納にちょうどよく、構造的にも流用しやすいからです。
本棚にバスケットやトレイを使って仕切りを設けることで、お皿やグラスなどの食器類を安定して収納することが可能です。さらに、布製やプラスチック製の収納ボックスを活用すれば、見た目もスッキリと整い、生活感を抑えた演出ができます。扉のないオープンタイプの本棚であっても、収納ケースを使うことでホコリを防ぐ工夫もできます。
ただし食器は水気を含むことが多いため、本棚の材質には注意が必要です。特に木製の棚板は湿気に弱い場合があるため、濡れた食器を直接置くのは避け、必ず乾いた状態で収納するようにしましょう。また、重さに注意しながら配置しないと棚板がたわむこともありますので、重たい器は下段に置くと安心です。
1月8日(月祝)オープンしました。晴れ。
この食器棚を本棚として使おうかなと考え中です。 pic.twitter.com/108V675v2w
— BREWBOOKS (@_brewbooks) January 8, 2024
食器棚のリメイク。上下分割や引き戸を外して使う方法

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食器棚の構造を見直してリメイクするのも非常に有効な方法のひとつです。食器棚という家具はもともとしっかりとした作りになっていることが多く、少し手を加えるだけで別の用途にも対応できる柔軟性を備えています。上下分割や引き戸の撤去によって、使い勝手や見た目の印象が格段に変わるからです。
例えば上下を切り離して2台の独立した収納家具として再利用すれば、それぞれを別の部屋やコーナーに配置することができ、設置場所の自由度が大きく広がります。下段はロータイプのテレビ台やローボードとして使うこともでき、上段は壁掛け収納や卓上のキャビネットとして再活用することも可能です。
また、引き戸を取り外して開放的な収納に変えるのも、使いやすさを高める工夫のひとつです。お気に入りの雑貨や小物、本などを飾れば、インテリアのアクセントとしても映えます。扉がないことで物の出し入れがしやすくなり、家事の効率もアップします。
食器棚にちょっとした手を加えるだけで、別の家具のような使い方が可能になり、住まいのあらゆる空間にフィットさせることができます。
それだけでなく、家具のリメイクや再利用は資源の有効活用や廃棄物の削減につながります。環境への配慮を意識した暮らしは、持続可能な社会の実現に寄与します。(参考:環境省「循環型社会形成推進基本計画」)
カップボードの再利用、実例紹介

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実際にカップボードを再利用した事例をいくつか紹介します。これらの事例は、家具を捨てる前にもう一度活用方法を考えるきっかけとなり、暮らしに新たな可能性をもたらしてくれます。
例えば、キッチンで使っていたカップボードをリビングに移動し、書類や文具類の収納棚として再利用した例があります。棚の中にファイルボックスを設置し、書類や郵便物、印鑑などを分類して収納することで、家庭内の情報整理が一段としやすくなります。
また子ども部屋に移しておもちゃの収納棚として使ったケースでは、引き出しや扉の中にぬいぐるみやブロック、絵本などをきれいに整理できるようになり、子ども自身が片付けをしやすくなるというメリットが得られました。扉にマグネットシートを貼って子どもが遊べるスペースにするなど、アイデア次第で楽しい使い方も可能です。
他にも玄関に置いて靴収納兼ベンチとして使ったり、趣味のクラフト用品をしまう作業棚として活用したりと、多用途での再利用例があります。
このような再利用は、家具を無駄にせず、経済的な節約になるだけでなく、廃棄物の削減にもつながるため、環境にも優しいというメリットがあります。少しの工夫と発想の転換で、暮らしをより豊かに変えることができるのです。
食器棚に食器以外を収納。本棚として使う活用のまとめ
最後に記事のポイントをまとめます。
- 食器棚は雑貨の収納棚として再利用できる
- 子どものおもちゃや絵本の収納にも適している
- 玄関で小物をまとめる“ちょい置き”スペースにもなる
- 使用頻度が低い食器は別の場所に保管すると効率的
- 食器棚が置けない場合は壁面収納やワゴンで代用可能
- 扉を外すと見せる収納になり取り出しやすくなる
- 食器の収納にはプラスチックケースが便利
- 棚の仕切りで食器を用途別に分類できる
- 食器棚は本の収納にもサイズが適している
- ガラス扉付き食器棚はインテリア性も高い
- 棚の補強で重い本の収納にも対応可能
- 本棚を工夫すれば食器棚としても使える
- 湿気対策すれば木製本棚にも食器収納が可能
- 上下分割や引き戸撤去で用途の幅が広がる
- カップボードは書類棚や作業棚としても再利用できる