セリアなど100均のキッチンラック収納で作る、省スペース映えキッチン

セリアなど100均のキッチンラック収納で作る、省スペース映えキッチン
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家事の中でも「モノが多いわりに作業台が狭い」と悩みやすいのがキッチンですよね。
都市部の集合住宅におけるキッチンの奥行きは約60cm、間口は180〜210cm程度ということもあります。この限られた空間で、食器・調理器具・食品ストック・家電を効率的に収納するには、「置く・掛ける・重ねる」をコンパクトに実現できるツールが欠かせません。

そこで注目されているのが、セリアやダイソーなど100均で手に入る小型ラック類です。代表格のワイヤーラックは通気性と視認性を両立し、折りたたみフレームは来客時の一時置きに大活躍。さらに突っ張り棒で縦方向を拡張すれば、棚を増設しなくても収納力がぐんと高まります。

最近はスリム卓上タイプのスパイスラックや、工具いらずで完成する100均DIYラックの作り方がSNSでも多数シェアされています。

シンク周りを整えたい方はシンク上・シンク下収納のテクニックが欠かせませんし、サイズと安定感で選ぶならダイソーの積み重ね整理棚も根強い人気です。また、角を活かすコーナーラックや、ネジ不要で5分ほどで完成する組み立てラックも話題ですね。

この記事では、国内メーカーが公表する素材データや公式サイトの情報を引用しながら、「省スペースなのにおしゃれ」を両立できるコツを網羅的に解説します。

  • 100均ラックの素材・耐荷重・適正サイズがわかる
  • 縦空間を活かすレイアウト例と失敗しない配置手順が学べる
  • ネジを使わないDIYラックを安全に仕上げる具体的手順を確認できる
  • メリットと合わせて発生しやすいデメリットや対策を把握できる

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セリアなどの100均でできるキッチンラック。収納術とは

セリアなどの100均でできるキッチンラック。収納術とは

ストウデン・イメージ

  • ワイヤーラックを使った見せる収納テク
  • 折りたたみタイプで来客前もすぐ片付く
  • 突っ張り棒で縦空間を伸ばす簡単ラック
  • スリムな卓上ラックで調味料をすっきり
  • 100均商品でラックの作り方。DIYアイデア集

ワイヤーラックを使った見せる収納テク

セリアなど100均のキッチンラック収納。ワイヤーラックを使った見せる収納テク

ストウデン・イメージ

ワイヤーラックは線材を格子状に溶接しており、多くのモデルで開口率(隙間の割合)が60〜75%程度とされています。隙間が大きいほど空気が流れやすく、湿気がこもりにくいため、食器やボトルの乾燥が早くカビ・サビの発生を抑えやすい点がメリットです。

ステンレスSUS304はクロムとニッケルを含むため耐食性に優れ、水周り用途との相性が良いです。キッチンラック各社(例:ヨシカワ株式会社、パール金属など)の公式サイトでも、SUS304素材を使用することで「サビにくい」と明記されている製品が複数確認できます。

見せる収納を成功させる基本手順は大きく3つあります。

  1. 色をそろえる
    白やガラス素材の容器を選び、ラベルも白ベースに黒文字で統一するとラック全体がすっきり見えます。
  2. 高さをそろえる
    背の低いスパイス瓶は上段に、高さのあるオイルボトルは下段に置くと視線が流れやすくなります。
  3. 使用頻度順に並べる
    毎日使うものを手前、週に数回以下のものを奥へ配列すると作業効率が上がります。

市販ワイヤーラックの奥行きは12〜15cm前後が主流で、食器棚の中や作業台の隅にも収まりやすいサイズです。ただし線材径が細いコンパクトモデルは耐荷重が数百グラムと低めの場合があります。線材径を1.8mmから2.3mmへ太くすると曲げに強くなるため、重い瓶を置く予定なら線材径2mm以上を目安にすると安心です。

  • 棚が傾くと瓶が滑りやすくなるため、耐震ジェルマットを敷くと安定性が上がる
  • 粉体塗装品は強アルカリ洗剤で変色しやすいので、中性洗剤でふき取ると長持ち
  • 壁掛け設置時は下地のビス固定耐荷重を確認し、石膏ボードにはアンカープラグを併用する

レイアウト例としては、幅30cm×奥行き14cmの2段ラックに、下段へ直径5cmスパイス瓶6本、上段へ直径4cm調味料缶8本を配置した場合、設置面積約0.04㎡で計14本を収納できます。これは一般的な幅70cmの吊り戸棚にそのまま並べた場合と比べ1本あたりの設置面積を約45%削減できる計算です。スペースを節約しつつラベル面が一直線にそろうため、見映えと実用性を両立できます。

 

折りたたみタイプで来客前もすぐ片付く

セリアなど100均のキッチンラック収納。折りたたみタイプで来客前もすぐ片付く

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折りたたみ式ラックは脚と天板を内側へパタンとたためるため、収納時の厚みがおよそ3〜4cmとA4ファイル並みに薄くなります。「折りたたみワイヤー整理棚」(約W35×D18×H14cm)や「折りたたみスタッキングラック」(約W40×D24×H15cm)など、100円ショップでも複数サイズを展開。使わない間は冷蔵庫脇やシンク下のすき間にスッと差し込めるので、調理スペースを常に広く保ちたいワンルーム住まいの味方です。

100均でも意外と頼れる収納力

幅35cm×奥行き18cmの2段ラックに、直径8cmのマグカップ6個と直径18cmのデザート皿6枚を載せると総重量は約1.6kg。セリア・ダイソー両製品とも耐荷重2kg前後と表示されており、日常使いの食器なら十分安全域に収まります。ただし鋳鉄鍋やガラスボウルなど単品1kg超を置くとヒンジや脚に過度の負荷が掛かるため、重い調理器具はシンク内や直置きにしましょう。

選ぶときのチェックポイント

  • ヒンジ素材:100均品は粉体塗装スチールが主流。水気の多い場所ではステンレス製(330円〜)を選ぶとサビにくい
  • ロック機構:脚が開いたときカチッと固定されるストッパー付きはガタつき防止に有効
  • 脚キャップ:シリコンカバーが付属していない場合は別売りのすべり止めキャップ(4個110円)を追加すると床傷防止になる

スロークローズ機構(ゆっくり閉じるヒンジ)は現時点で100円ショップにはほぼ流通していませんが、指挟みが不安な場合は、脚をたたむ途中にゴムバンドをかませるだけでも勢いを抑えられます。コストを抑えつつ安全性を高める小ワザとして覚えておくと便利です。

活用シーン別アイデア

  • おもてなしブッフェ:カップ&ソーサーを上下段に分け、テーブル中央をすっきり演出
  • 朝食セット置き場:パン皿・ジャム瓶・マグをまとめ、食後は畳んでレンジ上へ
  • 買い置き食材の仮置き:週末のまとめ買い時に缶詰やレトルトを分類→整理後は省スペース収納

長く使うコツは「耐荷重の7割以内」「熱源から10cm以上離す」「月1回ヒンジの緩み確認」の3点。特にガスコンロやトースターの近くで使う場合、加熱蒸気で金属が膨張しやすいため、パッケージに耐熱温度80℃以上と記載のあるモデルを選ぶと安心です。

 

突っ張り棒で縦空間を伸ばす簡単ラック

セリアなど100均のキッチンラック収納。突っ張り棒で縦空間を伸ばす簡単ラック

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突っ張り棒は壁や棚板にバネ圧で固定するシンプルなアイテムです。セリア・ダイソーでは直径22〜25mmの強化タイプ(110〜330円)が手に入り、取付幅60〜120cmをカバーします。ネジ式タイプ・取付幅80cm・パイプ径25mmで耐荷重約20kgに耐えた例も報告されていますが、幅が広がるほど耐荷重は低下するため、キッチンで使う際は幅120cm以下を目安にすると安心です。

設置の三原則

  1. 長さ選び:測った取付幅+3〜5cmの範囲をカバーする製品を選ぶ
  2. 水平保持:スマホ水準器アプリで左右差0.5°以内に調整し、中央を20秒押してズレがないか確認
  3. 荷重分散:耐荷重表記の80%以内に抑え、重い物は壁寄りに配置

水平に2本の突っ張り棒を並べ、その上に100均ワイヤートレー(奥行12cm)を載せれば即席の棚板が完成します。幅60cmトレー1枚に500mlペットボトル6本(約3kg)を置く場合、Φ22mm棒2本のメーカー公称値(1本3kg)内に収まります。

突っ張り棒アレンジ例

  • S字フック:お玉・フライ返しを吊るしツールスタンドを省スペース化
  • メッシュパネル:結束バンド固定でスパイスクリップやキッチンペーパーを集約
  • 防油シート:ポールに耐熱シートを垂らしコンロ前の油はねガードに

注意点:端部に耐震マットを挟むと滑り止め効果は上がりますが、半年以上貼りっぱなしにすると粘着剤が壁紙を変色させる恐れがあります。半年ごとに貼り替えるか、シリコンパッドへ交換すると跡残りを防げます。また、コンロ横や食洗機上など蒸気と熱が当たる場所では、金属が膨張して圧着力が緩むことがあります。パッケージに耐熱温度80℃以上と記載された商品を選び、週1でぐらつきをチェックしてください。

 

スリムな卓上ラックで調味料をすっきり

セリアなど100均のキッチンラック収納。スリムな卓上ラックで調味料をすっきり

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スリム卓上ラックは奥行がわずか7〜10cm。ビルトインコンロ手前や電子レンジ上など「あと少し置き場が欲しい」場所にぴったりです。ダイソー「お皿ラック」など、家計にやさしい価格で手に入ります。

家庭で常時使う調味料は10〜15種類が平均といわれ、特に粉末スパイスやしょうゆ類がカウンターに出しっぱなしになりがちです。幅30cm×奥行8cmの2段ラックを例に取ると、直径4cmスパイス瓶上段6本、直径5.5cmソースボトル下段4本で計10本がA4用紙より狭い面積に収まります。

選び方のポイント

項目 推奨スペック 理由
耐荷重 下段3kg以上 500mlオイルボトル3本(約2.3kg)を置いても余裕
棚間高さ 12cm以上 液体調味料11cm前後を立てたまま収納
滑り止め シリコンシート厚1mm以上 瓶の転倒を防ぎ、油汚れも拭きやすい

ボトルが倒れやすい場合は、ホームセンターの耐油シリコンマット(厚1mm・硬度60°)をカットして棚板に敷くと、ヌメリ防止と静音効果が同時に得られます。

豆知識:ラベルの統一

100均の耐水ラベルシールに英字フォントやアイコンを印刷し貼り替えると、ボトル形状が違っても視覚的な統一感が簡単に演出できます。

手入れを楽にするコーティング

粉体塗装ラックは油汚れで黄ばみやすいのが難点。最近はフッ素樹脂コートを施したモデルもあります。塗膜試験では植物油を120℃で加熱後、フッ素コート品は汚れ残りがわずか数%とされ、油汚れをキッチンペーパー1枚で拭き取れるレベル。毎日使う場所ほど、掃除の手間が減るメリットは大きいですよ。

100均商品でラックの作り方。DIYアイデア集

セリアなど100均のキッチンラック収納。100均商品でラックの作り方。DIYアイデア集

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DIY初心者でも扱いやすい木製すのこL字金具を組み合わせれば、プラスドライバー1本で二段ラックを作ることができます。ホームセンターや100円ショップで手に入る桐すのこ(幅33cm×長さ45cm×厚さ1.3cm)は、実測で1枚あたり約230gと軽く、女性でも取り回しやすい点がメリットです。以下に安全に仕上げる具体手順をまとめました。

  1. 材料選び
    セリアの桐すのこ2枚と、耐荷重10kgクラスのステンレス製L字金具4個を用意します。桐材は比重0.28前後で軽量ですが、大きなたわみを防ぐために角棒(15×15mm)を4本支柱として準備すると安心です。
  2. カット不要で組み立て
    すのこ2枚を上下に重ね、4隅をL字金具と皿頭タッピングネジ 3.5×16mmで固定します。桐材は柔らかいため、ネジが長過ぎると裏面に突き出るので注意してください。
  3. 補強バーを追加
    中央部に横桟として角棒を取り付けると、ペットボトルなど重量物を置いても棚板のたわみを抑えられます。ボンド併用で接着強度を高めるのも有効です。
  4. 表面仕上げ
    食品を直接載せない場合でも、水性アクリルクリアスプレーを薄く2回塗りすると汚れが付きにくくなります。食品を置く予定がある場合は、食品衛生法適合ニスでトップコートしておくとカビや黒ずみを抑えられます。
 

DIY時の強度目安

空気乾燥状態の桐材曲げ強度は約32MPaとされています。幅33cm・奥行12cmの板に均等荷重3kgをかけた場合の理論たわみ量は約1〜1.5mm※で、補強バーを入れることでさらに小さく抑えられます。 ※材料力学公式を用いた試算値。実際のたわみは木目や含水率で変動します。

時短DIYの裏技

カラーボックス用追加棚板(幅38cm×奥行17cm)とスチールメッシュ脚を強力両面テープまたは小ネジで固定する方法もあります。脚部パッケージに「1脚あたり耐荷重3kg」と表示されている製品を4本使えば、棚全体で約12kgまで支えられる計算です。ドリル不要で10分程度で組み立て可能なので、まず試してみたい方におすすめです。

長く使うコツは、木材の伸縮を見越して月1回のネジ増し締めと、湿度が高い夏場に除湿剤を棚周辺へ置くことです。ガタつきを感じたら脚部にフェルトパッドやアジャスターを取り付けてバランスを取り、棚板が反ってきた場合は重し(5〜6kg)を24時間載せて矯正するとフラットに戻りやすいですよ。

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100均のキッチンラックで収納活用ガイド

100均のキッチンラックで収納活用ガイド

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  • シンク上とシンク下収納のアイデア
  • ダイソーの積み重ね整理棚
  • コーナーラックでデッドスペース解消
  • 組み立てラックを選ぶチェックポイント
  • セリアなど100均で叶うキッチンラック収納を総括

シンク上とシンク下収納のアイデア

セリアなど100均のキッチンラック収納。シンク上とシンク下収納のアイデア

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シンク周りは水はね・洗剤・油分が混在しやすく、キッチンの中でもっともサビ・カビが発生しやすい場所です。そのためステンレスSUS304防錆粉体塗装スチールといった水回りに強い素材が理想。100円ショップでも「ステンレスワイヤー水切りラック」など、水回り仕様のミニラックが手に入ります。

シンク上を立体活用するコツ

100均アイテムだけでも突っ張り+2段水切りが実現可能です。例として、ダイソー「伸縮突っ張りポール」をシンク幅に合わせて上下に2本設置し、セリア「ワイヤー水切りバスケット」を上段に、「ボトルホルダー」を下段へ吊り下げれば、計550円で二段タワーが完成。洗った鍋を上段で水切りしながら、下段に洗剤ボトルとスポンジを定位置化できるため、シンク内スペースが広がります。

排水管がネックのシンク下は可変ラックで解決

シンク下は中央の排水管がデッドスペースになりがち。「伸縮棚(幅40〜70cm・330円)」は棚板を左右非対称にセットできる設計で、排水管を避けつつ鍋蓋やボウルを立て収納できるのが利点です。棚板高さを変えれば下段に高さ14cmの鍋、上段にフライパンを平置きといったレイアウトも可能。編集部テストでは、何も置かない場合と比べて収納量が約1.2〜1.4倍に増えました。

シンク下を清潔に保つポイント

  • ラック脚にシリコンキャップ(4個110円)を装着し、湿気がこもりやすい隅のカビをブロック
  • アルミシート(55×120cm)を底板に敷き、排水管結露や洗剤こぼれの染み込みを防ぐ
  • 3カ月ごとに棚板を外し、クエン酸スプレーで水垢を拭き取り乾燥させる

扉裏を使えば“取り出す→戻す”がワンアクション

耐水ワンタッチフック(耐荷重500g・110円)を扉裏に貼り、ゴミ袋ロールや排水ネットを吊るすと動線が半分になります。粘着テープタイプは剝がすときに扉を傷めがちですが、ドライヤーの温風を20〜30秒当ててからゆっくり剥がせば、のり残りを最小限に抑えられます。もっと手軽に付け替えたい場合は、同じく100均で購入できるマグネットフック(強力タイプ)を使うのもおすすめです。金属扉なら位置替えが瞬時にでき、掃除の度に外して水拭きできるので衛生的ですよ。

 

ダイソーの積み重ね整理棚

セリアなど100均のキッチンラック収納。ダイソーの積み重ね整理棚

ダイソー・公式

ダイソー積み重ね整理棚は、脚先にリブ状の溝があり、棚板側面の凸部とかみ合わせ構造になっています。これにより上下方向に積み重ねた際の横ズレが軽減され、簡易ラックとしては安定感が高い点が人気です。耐荷重1.5kg/段積み重ねは3段まで推奨とされています。

同じ幅30cmクラスのセリア「ワイヤー整理棚」が奥行き浅めで「見せる収納」に向く一方、積み重ね整理棚は脚リブのおかげでスタッキング時のガタつきが少ないため、食器棚や冷蔵庫内など狭い空間で上下に物を詰め込む場面で実力を発揮します。

積み重ね整理棚のベストな使い道

  • 食器棚の中:高さ12cm前後の大皿を下段、豆皿やカップを上段に分け、可動棚を増やしたような感覚で使える
  • 冷蔵庫下段:牛乳パックや1L紙パックを下段に立て、ジャム瓶やマーガリンを上段に置いて取り出しやすさを確保
  • レンジ下スライドテーブル:ザル・ボウルを縦置き収納し、下段スペースにラップケースや保存袋を並べる

注意:脚部と棚板はポリプロピレン製で耐熱温度は製品ラベル上90〜100℃前後です。オーブンやトースター直上、または蒸気が集まりやすい炊飯器の真上では樹脂が軟化する恐れがあります。熱源から10cm以上離し、高温環境での長時間使用は避けてください。

なお、積み重ね整理棚を3段に組んだ場合でも、最下段に重い物を集中させると脚部に過度の荷重が掛かります。「重い物は下段へ、上段ほど軽い物」と示されていますので、最下段1kg程度・中段0.8kg・上段0.5kgを目安にすれば安全性を取りやすいですよ。

コーナーラックでデッドスペース解消

セリアなど100均のキッチンラック収納。コーナーラックでデッドスペース解消

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キッチンのコーナー部分は意外に深さがありながら手が届きにくく、調理中に必要な道具が埋もれやすい盲点スペースです。ここで役立つのが、直角形状でシンク縁や壁面に沿わせて置けるコーナーラック。代表例として山崎実業「tower シンクコーナーラック」やニトリ「ステンレスコーナーラック」があり、2段仕様でも設置面積は約0.06㎡に収まります。上段に鍋蓋やザル、下段にシリコンミトンや水切りネットを置けば、作業台へ広げ置きする手間が減って調理動線が滑らかになります。

製品によってはシンク縁へ引っ掛けるフック吸盤を併用する二重固定式が採用されており、蛇口操作でシンクが振動してもラックが揺れにくい構造です。吸盤の耐荷重は直径50mmで概ね1kg程度とされるため、2個以上で支える設計になっている商品を選ぶと安定します。また、人造大理石シンクなど縁厚が10mmを超えるケースでは、フック開口幅が不足して取り付けられない場合があるため、購入前にシンク縁の厚みを測っておくと安心です。

設置時のポイント

  • 吸盤は油分や石鹸カスを拭き取り、軽く湿らせてから貼り付けると密着しやすい
  • 水切りトレー付属モデルは排水穴の向きをシンク中央側に合わせ、きちんと流れるか試水する
  • シンク掃除で塩素系漂白剤を使用する場合は、粉体塗装ラックをいったん外してから作業すると塗膜が剝がれにくい

もし塗膜にサビが出てしまったら、300番前後の耐水ペーパーで軽く研磨し、同系色のタッチアップラッカースプレーを薄く吹き付けると目立ちにくくなります。ステンレス製品であっても汚れが長期間付着すると「もらいサビ」が発生するため、週1回の中性洗剤洗浄と水分拭き取りを習慣にすると長持ちしますよ。

 

組み立てラックを選ぶチェックポイント

セリアなど100均のキッチンラック収納。組み立てラックを選ぶチェックポイント

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組み立てラックには、工具を使わずパーツを差し込むジョイント式と、ボルトナットで固定するボルト式の大きく2タイプがあります。100円ショップで流通しているのはほぼジョイント式です。

「ジョイントラック」や「ミニスチールラック」なら、支柱4本+棚板2枚セットで330〜550円と手軽。対して、よりしっかりした強度を求める場合は、ホームセンターで売られているボルト式小型メタルラック(支柱・棚板・キャップのセット)が1,000〜1,500円ほどで入手でき、耐荷重を大きく取りたい人に向いています。

選ぶときのポイント3つ

  1. 棚板素材
    樹脂棚は軽くて水に強いのでシンク下向き、金属棚は高耐荷重で家電置き場に適任、桐や竹の木目棚は見た目がおしゃれで消臭効果も期待できる
  2. 可動ピッチ
    100均ジョイント式は5cmピッチが主流で、小瓶やペットボトルの高さ調整に便利。10cmピッチのボルト式はトースター・炊飯器など高さのある家電と併用しやすい
  3. 脚部アジャスター
    ゴム+M6ネジ式アジャスターは微調整と防振を両立。プラスチック一体成型キャップは軽いが強い衝撃で割れることがあるため設置場所に注意

耐荷重は8割運用が基本です。棚板耐荷重10kgと表記でも実際は8kgまでに抑えると歪みやガタつきが起こりにくくなります。たとえば約7kgの卓上オーブンを置くなら耐荷重10kg表記の金属棚がベター。オーブンは排気温度が200℃近くまで上がるため、棚板表面がメラミン樹脂または耐熱塗装アルミと明示された商品を選ぶと安心です。

ボルト式を組むときの注意

  • 緩み防止にスプリングワッシャーやナイロンナットを併用すると定期増し締めの手間が軽減
  • M6ボルトは手締め後スパナで約1/4回転(4〜6N·m程度)が目安。強過ぎるトルクはネジ山つぶれの原因
  • 半年に1度は全ボルトを目視点検し、塗膜剥がれやサビを発見したら早めに補修スプレーで保護

掃除や模様替えを楽にしたい人は、100均でも買えるキャスター台(耐荷重30kg・330円程度)を併用する方法がおすすめです。ウレタン車輪ならフローリングを傷つけにくく、ストッパー付きは地震時の不用意な移動を抑えられます。設置後はキャスター根元に溜まるホコリを月1回掃除機で吸い取り、回転をスムーズに保つと長く使えますよ。

 

セリアなど100均で叶うキッチンラック収納を総括

最後に記事のポイントをまとめます。

  • 100均ラックは110〜550円でサイズ・素材が豊富
  • ワイヤータイプは通気性と耐食性に優れ掃除もラク
  • 折りたたみラックは来客時に増設でき畳めば厚さ約3cmで省スペース
  • 突っ張り棒+ワイヤートレーで頭上を棚化し縦空間を効率活用
  • スリム卓上ラックは調味料10本前後をA4未満の面積で定位置管理
  • DIYなら桐すのこ+L字金具で軽量二段ラックを約15分で作成可能
  • シンク上はSUS304や防錆粉体品を選ぶと水はねに強く長持ち
  • シンク下は伸縮&可動棚ラックで排水管を避けて収納量を約1.3倍に
  • ダイソー積み重ね整理棚はリブ構造で3段スタックでも横ズレしにくい
  • コーナーラックで角のデッドスペースに鍋蓋・ザルを立体収納
  • 組み立てラックは工具不要ジョイント式が手軽、ボルト式は高耐荷重向き
  • 耐荷重は表記の8割以下で運用し、熱源から10cm離すと変形を防げる
  • ラベルやボトルを統一すると家族全員が片付けやすい
  • フッ素コート棚は油汚れが拭き取りやすく掃除時間を短縮
  • まずは1カ所から試して使い勝手を確認しながら段階的に拡張すると失敗が少ない
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